(財)埼玉YMCA軽度発達障がい理解セミナー
「軽度発達障がいの理解と支援~擬似体験を通して」
西埼玉LD研究会の先生方
「軽度発達障がいを持つ子の『いいところ』応援計画」
所沢市教育委員会 健やか輝き支援室 阿部利彦先生
先月、YMCAのセミナーがわがまちで開かれました。日ごろから親の会の活動などでお世話になっている「西埼玉LD研究会」の先生方、そして、昨年のNHKハートフォーラム・全国LD親の会シンポジウムに登場された「いいところ応援計画」の阿部利彦先生の二本立てという豪華セミナーでした。会場が自転車で10分という至便な場所だったのでラッキー。ご近所の親の会の方々との新しい出会いもあり、とても楽しい2日間でした。
西埼玉LD研究会の先生方は、昨年のLD学会の教育研究部会の企画シンポジウムにも登壇されていたので、ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、埼玉県の南西部地区(所沢、入間市)の小学校の通常学級の先生方が中心となって発達障害のある子どもたちへの具体的な教育的支援の実践と先生方、一般の方に向けての理解、啓発の活動されております。
セミナーの内容は、LD(学習障害)児やその周辺児が毎日教室の中で経験していると思われる学習上のつまづきや困難、それに伴って起こってくるフラストレーションや怒り、緊張などの感情を擬似的に体験して、子どもの感じていることを自分自身の感覚で理解してみようという試みです。
1.話を聞く(聴覚認知)
2.書く(目と手の協応)
3.不器用さ
4.読む(視覚認知・聴覚認知・関係の認知)
の四つについて、何も支援がない場合とつまづきを理解した上での援助のある場合の2つのケースを体験をしたのですが、あとから感想のメモを見てみると課題のたびに「いらいら感」を味わいながらこんな生活を四六時中送っていたらさぞかし疲れてしまうだろうなあと実感しました。
(実際にやってみた自分の感想) ※課題の内容は省略です。
できなかったときどんな気持ちになりましたか?
1.話を聞く → 途中で聞く気がなくなり、ほかのことを考えてしまった。
2.書く → 思うように手が動かないもどかしさ。イライラ。先生からの声かけはプレッシャー
3.不器用さ → イライラ、やる気をなくす、どうでもいいや、先生にどなったり、反抗したくなった。
4.読む → 答えがわからないのでまずいいわけしたくなった。もう少し時間がほしかった。「わからないの?」と聞かれて「ああそうだよ」と居直りたくなった。問題自体が悪いと思った。
援助されてわかった(できた)ときどう感じましたか?
1.話を聞く → 聞こうという気になった。言われたことが頭に入った(が、メモしなかったためまた忘れてしまった)
2.書く → リラックスできるような声かけでイライラが減った。集中してできた。最後までやろうと思った。
3.不器用さ → たとえ下手でも完成すればうれしい。できないときの援助はありがたかった。
※自分でやりたいときは手を出してほしくない。どうしてもできないときには手をさしのべてほしい。
4.読む → できないことをダメと決め付けないでほしい。ヒントを出してほしい。方法論を示してほしい。
※あとから気づいたこととして「絵で表現してほしい。」
また、阿部先生の子どもたちへの支援のノウハウがぎっしりつまったスペクタクルなお話はとってもよかったです。
ユーモア溢れる豊かな感性から次から次へと飛び出す現場の会話に会場全員で爆笑してしまったり、ズバッと核心をつかれてドキッとさせられたり、ととても充実した楽しく有意義な1日を過ごさせていただきました。最近、「発達障害のある子の困り感に寄り添う支援」という本(お薦め本コーナーに紹介)が学研から出されて好評?ですが、まさしくそれを地で実践されているお話でした。ありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。
お気に入りの阿部先生オリジナルキーワード・キャッチフレーズ
「いいところ」応援計画
流れは、「いいところ探し」→「いいところ気づき」→「いいところ増やし」
応援のためには「気持ちがわかる」→「行動(の意味)がわかる」→「よさがわかる」→「どうしてあげればいいかわかる」
「この15分を18分にするために」
究極の支援は本人に気づかせずに本人ができたと達成感を味わうこと
「しっかり、きっちり、ちゃんと、がんばろう」から脱却しよう。
「心のストライクゾーン」を拡げよう!
人生を楽しむ大人のモデルに!
なお、阿部先生の「いいところ」応援計画については所沢・軽度発達障害児を支援する会「よつばくらぶ」のウェブサイトに紹介されています。
「いいところ」応援計画って、何気に次男の周囲でやってもらえる機会が多かったんじゃないかと改めて思っています。これまでの担任はじめ学校の先生や学校外で支援してくださった皆さんに改めて感謝です。ではまた。(^o^)丿
追伸、
西埼玉LD研究会の先生方がお薦めで実践にも使用されているという研究報告「学習障害(LD)児等の指導に関する調査研究-実態把握、指導内容及び指導方法の在り方について-」が、埼玉県立総合教育センターのサイトに掲載されていますので参考にご紹介します。学校の先生方は大変参考になるかと思います。
目次の一部
4》子供の実態のとらえ方
1 実態のとらえ方
2 わたしたちにきづいて(スクリーニング表)
3 わたしはこんな子(個別評価表)
4 ここまでわかります(学習評価表)
5 ほんとうのわたしを見つけて(認知評価表)
教育資料のサイト←にアクセスして 特別支援教育関連の「学習障害(LD)児等に関する調査研究」をクリックすると内容がPDFファイルで全文見ることができます。
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