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おやじのカミングアウト

発達障害のある子どものことについて説明する機会は、父親、母親で考えた場合、日常的に子どもと関わる時間が多いこともあり、圧倒的に母親が多いのが実情だと思います。そして、父親が仕事場で子どものことを話す機会や必要性はほとんどないのではないかと思います。

私の場合についてですが、これまでも直属の上司や部下には会社で話してきましたが、有休をとるとか、家族の話題をせざるを得ない場合に必要最低限で説明をしてきました。隠すつもりはないけれども、あえて話す必要もないというスタンスでしょうか。

しかし、チューリップ元気の会のみなさんの活動にも触発されたのもあるのですが、昨年の4月に企業の障害者雇用を促進するための特定非営利活動法人であるNPO法人障害者雇用部会(※)に入会したのがきっかけでちょっと自分の考え方が変わります。毎回のセミナー参加を重ねるに連れ、次第に部会に参加されている皆さんの熱き思いに感化されて、わが子のことを説明する必要が多くなっても会社で障害者雇用について、特に知的障害者の雇用について話してゆきたい、わが社の障害者雇用がもっと進むようにと常に頭に思い描くようになりました。たまたま人事部OBという立場もあり、古巣に少しずつ知的障害者雇用の話題を提供したりして、企業の法定雇用率のプレッシャーをうまく利用しながら、雇用率UPのためには、知的障害者をも視野に入れた障害者雇用施策を検討してほしいとたびたびお願いするようになりました。また、昨年夏から月1回、業界の人事総務担当の集まりに参加する機会を得たのをきっかけに、暮れには人事労務管理の話題として知的障害者雇用の話題を提供したりして周囲の同業他社にまで関心を広げたいがためにわが子のことも話をしました。まだまだ、知的障害者の雇用なんて無理、無理と皆さん腰が重いというのが実際のところですが、その意義とか重要性は認識されているので、頭の中には一応インプットしていただけたかもしれません。それと、つい最近、同一業界の中で唯一の特例子会社の責任者に知己を得て、訪問見学する機会を得ました。そして当社の人事部の課長と障害者雇用担当を引っ張り出すことに成功しました。ことは始まったばかりで、先行きはとてもとても長いと思いますが、動き出してしまったかな~という感じです。

わが子の一般就労を目指すのであれば、受け皿の企業が変わらなければ進まない、わが子の将来のために身近でできること、それは勤め先でノーマライゼーションを語ること、そのため必要であれば会社でのカミングアウトをしてもいい、そんな思いから社内で、何気に自らわが子のことを話す機会が増えたような気がします。意外や「自閉症」や「発達障害」といって理解できる人がいること、知り合いや親戚にいて知っているなんて話が出たり、他の障害の話とかしてくれたりします。驚きました。

長男は4月から養護学校高等部です。あっという間に卒業まで時間がたってしまうでしょう。長男は療育手帳を所持していますが、知的障害手帳の持てない発達障害者は、企業の雇用の立場からは積極的に雇える理由が現在、全くありません。その意味で軽度発達障害のある子どもたちが社会にでていく環境はとても厳しいものがあり、今は就労支援のシステムはありません。チューリップ元気の会ではじめようとしている軽度発達障害者への就労支援への取り組みは、先進的な試みであり、将来モデル事業へとつながるものだと期待しております。知り合いの参加しているLD親の会で就労研究会を立ち上げようと声をかけたらいきなり十数家族が申し込まれて驚いたと言う話も聴きました。軽度発達障害のある人の就労問題はこれから注目されると思います。私なりにおやじとして応援してゆきたいと考えております。

(※)NPO法人障害者雇用部会 http://www.shougaisha-koyoubukai.or.jp/
神奈川県下で(知的)障害者の雇用を推進する企業を応援するネットワークであり、特例子会社やこれから設立しようとしている企業のほか、就労援助センター、養護学校、授産施設、経営者団体、福祉行政部局、教育委員会など、福祉、教育、労働などの関係機関が連携して、(知的)障害のある人の就労を援助するネットワークでもあります。

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