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日本一に登る(4)山頂編1

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山頂でご来光を拝んだ後、ゆっくり休憩でもしたら山頂郵便局で登頂記念便りを出してから最高峰の剣が峰を制覇して深~い山頂火口をのぞいてお鉢めぐりをすることで日本一を極めたことになると昔から自分自身で決めつけていた。明治28年に野中到、千代子夫妻が公設の高層気象観測所を富士山頂に建てるために、私財を投じて観測所をつくり、富士山頂ではじめて冬期気象観測を越冬したという事実を基にした新田次郎の小説「芙蓉の人」の世界に浸ってみたいという思いも持っていた。小説には、東京の道灌山の頂きに立って子供を背負った千代子が夫、到の安否を気遣って富士山を眺めているシーンが冒頭に登場するが、中学校の教科書に載っていて、当時、読んだときに抱いた富士山に対する憧れをを今でも覚えている。

でも、この暴風とガスの中での悪天候、山頂までたどり着きながらもお鉢巡りまでして最高峰の剣が峰まで行く人は少ないようだ。到着時間が遅く、なおかつ強風の吹く中でメンバー全員剣が峰に行きたいと言うものはいなかった。私もようやく辿り着いて欲がなかったわけでもないが、息子達の様子を見たら今はそこまで自分の思いを通そうという思いも強くはなかった。ここ(山頂)までこれたという事実は、また挑戦して再び山頂に立てるという自信につながった。最高点には、また、来ればいいか、と思った。到着してしばらくすると山頂にかかっていた雲が流れて消えてゆく、一瞬、視界が開けたかと思うとこれまで辿って来た下界から山頂へとつながる長い道のりが見えた。すぐにまた雲に覆われてしまったが、ようやく頂上に着いたんだという実感が涌いた。

写真は、剣が峰を背景に完全防備の次男の雄姿。

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